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学園生活最後の夏休みが間近に迫った、7月。 海沿いの小さな町の坂の上に建つ高村家へと向かっていた。 これから約9ヶ月間、母方の親戚である高村家の居候になるために。 事の発端は、父の仕事。 紆余曲折というほどのややこしい話もなく、気が付くと家族は俺を残して海外へと旅立っていた。 そんなこんなで、同じ学校へ通う従妹のいる高村家へ9ヶ月間預けられることになった。 どうせなら一人暮らしがしたかったけど、そこまで贅沢はいえない、 それでも親元を離れて暮らすことに少し興奮しつつ、俺は高村家の門をくぐった。 高村家に付いた俺を、高村の叔母さんは暖かく迎えてくれた。 だけど。「一緒に住むなんて、私は認めた覚えはないから!」 従妹の橘花は、俺に冷たく背を向ける。 あっけにとられる俺に追い打ちをかけるように、翌朝事件が。 運命の悪戯か神の悪意か、天文学的な偶然の産物として、俺は橘花の着替を目撃してしまった。 「あはは、そんなに隠すほどの大きさじゃ…」 気まずくならないよう、俺はさわやかに笑いかけ。 「って、っていうかごめん!部屋まちがえた!」 橘花の形相に慌てて謝った。 「ごめんで済むかーーーーーーーーっ!」 橘花が咆哮し、俺たちの関係はますます最悪に…。 そんなこんなで始まった、新しい生活。 待ち受ける学園生活最後の夏。 単身帰国した妹のつぐみ、クラスメイトたちを巻き込んで、賑やかな毎日が幕を開ける。 ひと夏の学園ラブコメディ物語。 |